女性泌尿器科専門のクリニック
第1章 車いすの特徴をかんがえてみよう
車イスには、自走式、介助用、電動車用があります。そのどれもに言えることですが、上の9のポイントを、確認してみることが大切だとおもいます。
@ 介助の際のグリップの形
A 制動ブレーキの効き具合
B 駐車ブレーキ
(@とAは、まず車イスを使う際に、多くの人が、確かめるので、まず大丈夫だとおもいます。車イスには、動いているときに止めるための制動ブレーキと、止まっているときに動かないようにするための駐車ブレーキがあります。このBの駐車ブレーキがとても大切です。とくに、自動車に車イスをあげたり、診察中に車イスから降りようとしたときなどは、Bの駐車ブレーキがあまいと事故のもとになります。)
F ひじ掛け
G シート高
H フットプレート
(引きかけは、むりなくかけられる高さで、シートの高さはフットプレートに足を全体にのせて、ひざ下とほぼ同じ高さになるところです。)
第2章 片麻痺のあるひとの場合の車イスの盲点とは?
片麻痺というのは、脳の左右のどちらかに障害がおきたあとの麻痺のことです。
脳は左右に能力がことなります。また、左脳の障害をもつと右片麻痺になり、右側の障害をもつと左片麻痺になります。このとき、左片麻痺なると空間がわからなくなります。
たとえば、左片麻痺では、食事をしていても、空間の一部がきえてしまいますので、
このように、それぞれの食べ物の中でも、左側がきえてしまいます。これは大変危険なことなのです。
@ まず、自分の体の左半分がわかりません。だから、いま、自分の左側の服がどうなっているか気をつけることができませんし、左足がどこにあるかわかりません。
A 左側がわかっていないために、絵をみてみてください。左足は、フットレストにのったままです。このままでは、転倒します。
B 左側というのは、健康な時は注意につかうのです。つまり、左麻痺があると注意障害があります。ですから、気をつけて車イスからおりようとすること、そのものが大変です。
C 左側というのは、注意するとともに、病気を認識するということもあいます。だから、いま自分が転倒するかもしれないということはわかりません。
もちろん、この状態で、車イスに不備があると、ますます危険がでてきます。