女性泌尿器科専門のクリニック
2)切迫性尿失禁
突然に強い尿意が現われ、トイレまで我慢することが出来ずに、尿が出てしまう状態です。「おしっこをしたい」と急に感じて、トイレへ急ぎかけこむけど、トイレの前で漏らしてしまうという経験がそうです。この場合、失禁の量は、大変多いことが、しばしばあります。切迫性尿失禁は、男女を問わず、60代以降の高齢者や、脳梗塞、パーキンソン病、頚椎症などの脳脊髄疾患をもつ患者さんに多くみられます。この尿失禁は、「尿を漏らしてはいけない。」という脳からの命令が膀胱までスムーズに伝わらずに、膀胱が“無抑制”に収縮し、尿道括約筋が緩んでしまうためにおこります。
マンガ:奥井識仁&もたいみゆき(講談社)
通常はお薬なのですが、
切迫性尿失禁をおさえるのは、抗コリン薬とベータ3受容体刺激薬の2つがあり、
歴史的に抗コリン薬がつかわれてきました。これが、すごく問題で、
副作用がつよくて、かなり以前に発売された薬は現在使用中止になっています。
十分に注意が必要です。
3) いつ流性尿失禁
溢流性尿失禁は、コップから水が溢れるように、充満した膀胱から尿が、あふれてきて、たぷたぷと漏れてくるものです。この尿失禁では、尿が出にくくなる排尿障害があります。代表的疾患には前立腺肥大症、前立腺癌、子宮筋腫などがあり、男性女性ともに多く見られる尿失禁です。