女性泌尿器科専門のクリニック
膀胱膣ろうの治療を試験的にスタートしました。 この病気は、本当に直しにくいことで知られていますので、私のチャレンジは、将来において、無謀な挑戦でおわるかもしれません。それは、やってみて、決まることと思います。年間女性泌尿器科の手術を200から300こなしているので、どのような狭い膣からでも手術ができる技術がありますので、うまくできる可能性もあります。しかし、まだまだ議論の余地もあり、学会で私の術式を発表すると『賛成』と『批判』で大変な議論になるテーマです。責任をもって、オススメというわけではりません。でも、頑張ろうとおもいます。 ***************************************** 治療対象の方の条件 1) いままで治療をしてきた病院から紹介状を準備できること(あてなは、『帝京大学泌尿器科非常勤講師 奥井伸雄』でお願いします。大学の役職で見せていただくことで、おおくのほかの医師と相談しあいながら倫理的に正しい判断をしていくためです。また、紹介状は、クリニックの初診の時は必要ありませんが、治療の途中で大学病院へ移動しますので、その時はいままでの治療をした病院から大学病院への書類が必ず必要です。) 2) 子宮がんの術後の『膀胱膣ろう』も、子宮摘出手術後の『膀胱膣ろう』もうけいれます。ただし、術後、子宮がんのアフターケアは、MRIを併用することになります。(これは、膣の形がかわることが多いので、膣壁をこすって細胞診をとることが難しいからです) 3) 子宮がんに対して放射線治療を実施した方は、残念ながら私の術式は不可能です。 4) クリニックと大学病院の2か所を通院することになります 5) クリニックでは、状況にあわせて、自費診療(診察料3000円)となることがあります。(普段診療している女性泌尿器科の患者さんに比べて3倍ぐらい時間がかかるので、不公平のないようにします。あれかじめご理解ください。) ****************************************** |
第1章 ろう孔とは?
ろう孔とは、大変難しい病気です。たとえば、子宮がんで、子宮を摘出したとしましょう。すると、のこされた、体には子宮がありません。膣と膀胱と直腸です。血行がわるく、手術の傷もあるので、膀胱と膣の間に、亀裂が生じることがあります。こうすると、この亀裂から尿がもれるので、膣から尿がもれる病気になります。これがろう孔です