女性泌尿器科専門のクリニック
第 4 章.
直腸瘤
直腸瘤は、膀胱瘤とおなじく、立ったまま仕事をしなければならないとか、力仕事をしているとか、出産が大変だったり、そして、便秘のつよい人におこりやすいです。
このマンガの主人公では、介護をしています。介護という力仕事をしていることで、必要以上の腹圧がかかりますから、そのことが原因ともいえます。
最初に、膀胱瘤のときや、腹圧性尿失禁のときと、おなじく骨盤底を確認してください.骨盤底は、骨盤の一番したにある強靭な膜です.
これは、腹圧性尿失禁のときのイラスト.骨盤底の上に、膀胱がのっていて、それがゆるむことで、尿道がぐらぐらになって尿がもれました.
さて、この骨盤底がゆるんだことで、今回は、直腸がおちてきています.では、直腸のまわりの解剖の名称をおぼえてください.
この中で、後膣円蓋のところや、膣後壁のあたりのよわさが目立つ人が、直腸瘤になりやすいです.
後膣円蓋の部分は、ダグラスかといいます.腹膜がのっているのです.だから、小腸がおちてくることのありえる場所なのです.
これが、直腸瘤
これが、直腸瘤と小腸瘤です
追加コメント==============
実は、ちゃんと診断しないと、ちょっと厄介な直腸瘤
直腸瘤は、径膣直腸脱ともいいます。あれ、と思う人もあるかもしれまんが、考え方をかえると直腸脱なのです。不思議かもしれませんが、こればかかりは、実物の写真をみないとわかりにくいので、のせます。見たくない人は、飛ばしてください。
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(実物写真のイラスト)
これは、直腸瘤を、肛門肛門から指をいれて、押し出したときです。たしかに、写真でわかるよに、膣へ直腸が飛び出しています。
こちらは、同じ女性の肛門です。膣の飛び出しがないときです。肛門から直腸が飛び出しているのが、よくわります。
ここから、言えることは、
女性泌尿器科の手術、とくに、骨盤内臓脱(性器脱)をする医師は、
泌尿器科
婦人科
大腸肛門外科
の3つ修練をすませてからでないと、うまくできません。
幸い、私の場合は3っとも勉強してきましたが、チームが3種類の医師が合同で息ぴったりにするか、もしくは、一人の医師が3つとも勉強するかです。私の場合は、まず、泌尿器科専門医になり、アメリカで婦人科を勉強して、帰国して医師不足から外科もするはめになりました。正直、これだけ、いろいろ勉強まわりするのは、体力的に大変でした。